愛犬の口元に黒い影?犬のメラノーマ初期画像とホクロ・血豆の見分け方

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インターネット上の誤った言説で最も被害を生んでいるのが「メラノーマ=真っ黒い腫瘍である」という先入観です。「黒くないから大丈夫」「赤白いただれだから歯周病に伴うエプリス(良性歯肉腫)だろう」と放置され、発見が致命的に遅れるケースが後を絶ちません。その元凶となるのが、腫瘍細胞がメラニン色素を産生する能力を失った「無色素性メラノーマ(Amelanotic Melanoma)」の存在です。

獣医腫瘍病理の統計資料によると、犬の口腔内悪性黒色腫のうちおよそ30〜40%が無色素性または低色素性の病変として発現します。その肉眼的特徴は、周囲の粘膜と同じ淡いピンク色、白っぽい肉芽状、あるいは赤く充血したカリフラワー状の隆起であり、外見だけでは歯肉炎や悪性リンパ腫、線維肉腫との鑑別が極めて困難です。色が黒くないからといって悪性度が低いわけではなく、むしろ無色素性メラノーマは未分化で細胞増殖能が高く、転移スピードが極めて速い傾向さえ認められます。

SNSや知恵袋などの飼い主コミュニティを検証すると、「ピンク色の小さなイボだったのに、針生検(FNA)をしたら悪性度の高いメラノーマと診断され愕然とした」という告白が多数見受けられます。病理組織検査における免疫組織化学染色(Melan-AやS100タンパク、PNL2抗体を用いた染色)を行って初めてメラノーマと確定診断される症例は日常茶飯事です。「色が黒いか否か」で病気の正体を計ることは、獣医学的に明白な誤謬であり、ピンク色のしこりであっても増大傾向にあるものはすべて悪性腫瘍を前提とした精査が必要です。

石川 優花

石川 優花

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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