朝ドラ『すずらん』遠野なぎこの真実|抜擢の光と影、壮絶半生と現在
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朝ドラ『すずらん』が語り継がれる最大の要因の一つに、主人公・常盤萌の一生を三人の女優で繋いだ完璧なキャスティングリレーがあります。一人の女性の数奇な生涯を、少女期・青春期から成人期・そして晩年期へとシームレスに演じ分ける構造は、視聴者に強い没入感を与えました。
物語の導入を担った少女期の萌を演じたのは、当時子役として天才的な才能を発揮していた柊瑠美です。感情を抑えながらも芯の強さを感じさせる彼女の好演は大きな反響を呼び、後に宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』で主人公・千尋の声優に抜擢される契機となりました。
そして物語の語り部であり、人生の黄昏時を迎えた晩年の萌を重厚に演じたのが日本映画界を代表する大女優・倍賞千恵子です。倍賞の柔らかな語り口が物語全体を包み込み、柊瑠美の無垢な輝き、そして遠野なぎこが全身全霊で表現した青春の葛藤がひとつに結実しました。
さらに脇を固める布陣として、萌の育ての親である駅長・常盤次郎役に橋爪功、養母役に倍賞美津子(劇中での姉妹共演も話題となりました)、駅員仲間に石倉三郎など、実力派のベテラン俳優が集結。名優たちとの濃密な掛け合いが、遠野なぎこの表現力を極限まで引き出すことになったのです。