ストレスで歯茎が腫れる原因とは?突然の激痛・膿の正体と自宅応急処置

ストレスで歯茎が腫れる原因とは?突然の激痛・膿の正体と自宅応急処置に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

虫歯でもないのに突然歯茎が腫れ上がる主因について、臨床現場の歯科医師らは「宿主の抵抗力と病原細菌のパワーバランスの崩壊」を指摘します。私たちの口腔内には、健康な状態であっても700種類以上・数千億匹もの常在菌が生息しています。平時は唾液に含まれる抗菌物質(リゾチームやラクトフェリン、IgA抗体)と、好中球をはじめとする免疫細胞がこれらの細菌を一定数以下に封じ込めています。

しかし、強い精神的ストレスに晒されると副腎皮質から過剰なストレスホルモン(コルチゾールやアドレナリン)が分泌され、交感神経が極度に優位になります。その結果、末梢血管が収縮して歯周組織への血流が阻害され、酸素や栄養、免疫細胞の補給路が断たれてしまいます。これが歯茎の腫れストレス原因の中核にある生理的メカニズムです。

さらに見逃せないのが唾液分泌の質的・量的変化です。自律神経の乱れは唾液腺の機能を低下させ、サラサラとした自浄作用の高い唾液から、粘調で分泌量の乏しい唾液へと変化させます。自浄作用が失われた歯周ポケットの内部は、酸素を嫌う歯周病原細菌(P. gingivalisなど)にとって絶好の増殖環境となり、免疫力低下歯茎の腫れが急速に表面化します。

そこに追い打ちをかけるのが、無意識のブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)です。ストレスを感じた人間は、就寝中や日中の集中時に数十キロから百キロを超える過剰な咬合圧を無自覚に歯へと掛け続けます。この外傷性咬合が歯根膜に急性炎症を引き起こし、細菌感染と合わさることで、前日までは何ともなかった歯茎が一夜にして激痛を伴い膨張するのです。まさに歯茎の腫れは、心身がすでに許容量を超えていることを告げる「赤色信号のSOS」に他なりません。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest