似て非なる深海の怪魚と食卓の銀刀!リュウグウノツカイと太刀魚の真実
似て非なる深海の怪魚と食卓の銀刀!リュウグウノツカイと太刀魚の真実の注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。
外見がこれほど似通っているにもかかわらず、分類体系上は遠く離れたグループに属しています。リュウグウノツカイはアカマンボウ目リュウグウノツカイ科、太刀魚はスズキ目サバ亜目タチウオ科に位置づけられています。
系統が異なる2種が似た姿形を獲得した背景には、過酷な海を生き抜くための「収斂(しゅうれん)進化」が深く関係しています。両者ともに海中で体を垂直に立て、頭を上にして立ち泳ぎをする特異な習性を持っています。
この垂直姿勢は、光の届きにくい水中で下から泳いでくる獲物を待ち伏せたり、波の抵抗を最小限に抑えながらエネルギー消費を抑えて浮遊したりするのに極めて合理的です。水深200m〜1,000mの中深層を主な住処とするリュウグウノツカイの深海魚としての生態と、沿岸から表層・中層をダイナミックに回遊する太刀魚の生態が、同じ「平たく細長い銀色の魚体」という進化の最適解に辿り着いた結果といえます。
体表の輝きの正体にも違いがあります。太刀魚の銀色は皮下にあるグアニン層によるもので、かつては模造真珠の原料にも使われていました。リュウグウノツカイの銀色も美しい輝きを放ちますが、死後は急激に鮮やかさを失い、くすんだ灰白色へと変色していきます。