逆鉾と寺尾の土俵人生と早すぎる別れ|井筒三兄弟の知られざる絆
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大相撲の歴史において「兄弟力士」の存在は常に土俵を華やかに彩ってきましたが、長男・鶴嶺山(十両)、次男・逆鉾(関脇)、三男・寺尾(関脇)の「井筒三兄弟」ほど、一家の絆と個性が際立った例は他にありません。父は「諸差し名人」と謳われた元関脇・鶴嶺峰、母・節子さんの実家の姓を三男が四股名に冠した「寺尾」の誕生は、若くして亡くなった母への深い愛情と誓いから生まれたものでした。
1980年代から1990年代初頭にかけて、千代の富士をはじめとする強豪ひしめく土俵において、逆鉾は抜群の相撲巧者として、寺尾は細身ながら筋骨隆々の肉体から繰り出す猛烈な突っ張りで台頭。異なる取り口でありながら、互いに激しく意識し合い、切磋琢磨する姿は当時の相撲ブームを大きく牽引しました。