なぜ男たちは唇を重ねたのか?ブレジネフのキスが物語る政治の裏
なぜ男たちは唇を重ねたのか?ブレジネフのキスが物語る政治の裏に関する知りたいポイントを徹底的にまとめました。詳細を読もうことができます。
ベルリンの壁が崩壊した翌年の1990年、旧東ベルリン側の壁に一人のロシア人芸術家が姿を現した。画家ドミトリー・ヴルーベリである。彼は1979年の歴史的写真をモチーフに、巨大な風刺壁画を描き上げた。
現在も多くの観光客が詰めかけるイーストサイドギャラリーに位置するその壁画には、ショッキングなタイトルが添えられている。『我が神よ、この致命的な愛の中で生き残るのを助けてください』。強烈な皮肉と切実な情念が同居するこの言葉は、東側陣営の圧倒的な抑圧と、その「愛」という名の支配に縛られた人々の狂気を見事に表現していた。
ヴルーベリの描いたキスシーンは、冷戦の終焉と自由の獲得を祝う世界的なポップアイコンとなった。権力が強いる偽りの親密さと、それに抗う芸術の力強さが同居する象徴として、いまなお壁の表面で鮮烈な光を放ち続けている。