被告と被告人の違いはどこにある?刑事・民事の境界線と報道のカラクリ
被告と被告人の違いはどこにある?刑事・民事の境界線と報道のカラクリとはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。
Q1:刑事裁判の法廷で、うっかり裁判長や弁護士が「被告」と呼んでしまうことはありますか?
A1:実務上、裁判官や書記官が刑事法廷で当事者を「被告」と略して呼ぶことは厳格に禁じられており、必ず「被告人」と呼びます。もし検察官や弁護人が法廷内で「被告」と言い間違えた場合、法廷の厳粛なルールに反するものとして、即座に「被告人」と言い直すのが通例です。「被告」と呼ぶのはあくまで民事法廷でのみ許される公的呼称です。
Q2:個人が民事裁判で訴えられた場合、周囲に「被告になった」と知られたら前科がついたと誤解されませんか?
A2:法律知識の乏しい人から誤解を受けるリスクは否定できません。そのため、専門家や弁護士は公に説明する際「民事上の相手方になっている」などと言い換え、あえて「被告」という単語を避ける配慮をすることもあります。万が一、周囲に誤解された場合は「刑事事件ではなく、金銭や契約上の民事紛争の係争相手という意味であり、警察や犯罪とは無関係である」と毅然と説明することが大切です。
Q3:なぜマスコミは、容疑が晴れたり無罪判決が出たりした際、逮捕時ほど大きく報道しないのですか?
A3:ジャーナリズムにおける情報の緊急性(速報性)の観点から突発的な事件・逮捕劇が大きく扱われやすいという構造的欠陥が長年指摘されています。しかし近年の編集現場では、誤報や冤罪リスクに対する警戒感の高まりから、不起訴処分や無罪判決についてもウェブ速報を含め客観的な続報配信を徹底するガイドラインが各社で定着しつつあります。