ファルコンの正体は犬?ネバーエンディングストーリー原作との違いと衝撃の真相
ファルコンの正体は犬?ネバーエンディングストーリー原作との違いと衝撃の真相に関する質問を分かりやすくまとめました。詳細な解説をご確認ください。
映画『ネバーエンディング・ストーリー』に登場するファルコンを見て、「大型犬の顔をした巨大な生き物」と感じるのは極めて自然な反応です。垂れ下がった耳、丸くつぶらな瞳、黒く湿り気を帯びた鼻先、そして全身を覆うふさふさとした純白の毛並み。どれをとっても哺乳類の愛玩犬そのものの特徴を備えています。
設定上のファルコンの正体は、犬ではなく「幸運の白い竜(英語名:Luckdragon)」と呼ばれる神聖な架空の生物です。しかし、なぜ映画の特撮チームは、西洋のドラゴンにありがちなトカゲのような鱗や鋭い牙、巨大なコウモリ状の翼を一切排除したのでしょうか。
メガホンを取ったウォルフガング・ペーターゼン監督と、特殊効果デザイナーのコリン・アーサーらの制作チームは、観客である子どもたちが一目で心を許し、抱きつきたくなるような「究極の守護者」を創り出そうと試みました。彼らがデザインのインスピレーション源としたのは、ゴールデン・レトリバーやイングリッシュ・シープドッグのような人間に寄り添う大型犬の温もりでした。子どもが夢の中で出会う理想の相棒として、爬虫類的な冷徹さを徹底的に削ぎ落とした結果、あのアイコニックな「犬顔の白竜」が誕生したのです。
翼がないにもかかわらず大空を滑空できる理由についても、ファンタジーとしての明確な論理が存在します。原作であるミヒャエル・エンデの世界的名作『はてしない物語』において、この竜はドイツ語で「フッフール(Fuchur)」と名付けられており、肉体の重力ではなく「空気と熱の交感」によって空を泳ぐように飛翔すると定義されています。大気そのものと調和して舞い上がるため、鳥のような羽ばたきを必要としません。
原作におけるフッフールは、東洋の伝説に登場する龍に近い風貌を持っています。真珠のような鱗に覆われ、金色の光を放つ瞳、獅子のような威厳ある頭部、そして青銅の鐘が鳴り響くような美しい歌声で言葉を紡ぐ存在として描写されていました。映画版の仕上がりを見た原作者ミヒャエル・エンデは、「あれではまるで巨大な犬のぬいぐるみだ。東洋の神秘的な龍が、安っぽいキッチュ(通俗物)に成り下がってしまった」と激怒し、自身の名前を映画のオープニングクレジットから外すよう求めて裁判沙汰にまで発展したのは、映画ファンの間では有名な歴史的一幕です。