背広の語源はサヴィル・ロウか?明治の文献が明かすスーツの真相

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最も広く知られているのが、ロンドンの高級紳士服店街「サヴィル・ロウ (Savile Row)」に由来するという説だ。ナポレオン3世やエドワード7世といった王侯貴族が顧客に名を連ねた名門「ヘンリー・プール (Henry Poole & Co)」をはじめ、名だたる名店が軒を連ねるこの聖地。この地名が日本語になまり、「サヴィル・ロウ」から「セビル・ロー」、そして「せびろ」へと転訛したという説明は、いかにもドラマチックで説得力があるように聞こえる。

明治期の日本人が現地のテーラーに足を踏み入れ、その仕立ての美しさに息をのむ。その体験とともに地名が服の名称として定着したという筋書きは、英国紳士の伝統に憧れる人々の心を捉えて離さない。しかし、当時の発音記録や初期の辞書を精査すると、このロマンあふれる説には言語学的なミッシングリンクが存在している。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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