突如消えた年間8万人の足跡 警察庁統計と未解決失踪の深層を追う
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警察庁が公表する最新の統計データによれば、国内における行方不明者の届出受理件数は年間約8万件に上る。1日あたり200人以上が忽然と姿を消している計算だ。年代別の内訳を見ると、近年急増しているのが70代以上の高齢層であり、その大半は認知症が原因となっている。しかし、統計の行間を精査すると、より不穏な潮流が浮かび上がる。10代から30代の若年層・青年層による突発的な失踪と、働き盛りである40代から50代の経済苦・孤立による遁走である。
失踪原因の内訳は、認知症などの「疾病関係」がトップを占めるものの、家庭関係の破綻や職場の人間関係、借金苦に起因するものが大きな割合を占める。特に近年顕著なのは、スマートフォンとSNSの普及によって可視化されにくくなった「SNS誘導型の失踪」だ。面識のない第三者に誘引され、足取りを自ら断つケースが後を絶たない。
なぜ彼らは消えたのか。当事者や失踪経験者への独自取材で見えてくるのは、「自発的蒸発」と「突発的失踪」の境界線の曖昧さだ。財布と身分証を置き去りにして姿を消す者もいれば、数か月前から周到に電子履歴を消去し、社会的な死を選択する者もいる。警察庁の公開データには表れない「未遂」や「未届」の失踪を含めれば、水面下に沈む行方不明の総数は公表値の倍以上に達すると専門家は指摘する。