世界を魅了する大久野島。知られざる「うさぎの島」の真実と現在
世界を魅了する大久野島。知られざる「うさぎの島」の真実と現在の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。
現在島に生息するウサギたちは、戦時中の実験用ウサギの子孫ではない。戦後に島外の小学校から放たれた数羽が野生化し、天敵の不在と観光客による給餌によって爆発的に数を増やした外来の個体群である。最盛期には千羽近くまで膨れ上がったものの、その生息環境は決して穏やかなものばかりではなかった。
NHK『ダーウィンが来た!』の特集でも報じられた通り、限られた面積の中での過密化は、縄張り争いや近親交配、キャベツなど水分の多い野菜の過剰摂取による消化器疾患といった深刻な問題を引き起こした。さらに観光客の増減による食糧環境の急変が個体数に極端な変動をもたらすなど、人為的な影響が野生の生息環境を激しく揺さぶっている。環境省は島内の自然環境保護と動物の適正な観察に関するガイドラインを策定し、人間と動物との健全な距離感を保つための啓発を進めている。