旬とは何か?栄養価と旨味が劇的に変わる科学的理由と四季の味覚

旬とは何か?栄養価と旨味が劇的に変わる科学的理由と四季の味覚について押さえておきたい ポイントを厳選して解説いたします。

「旬のものは体に良い」という古くからの言い伝えは、栄養生化学の研究によって明確に裏付けられています。文部科学省の「日本食品標準成分表」関連データや各研究機関の実測調査によると、夏野菜を冬に施設栽培したものと、夏の炎天下で露地栽培したものでは、含まれる抗酸化物質の量に圧倒的な格差が生じます。

例えば、夏が旬のトマトに含まれるカロテンやトマト特有のリコピン、冬が旬のほうれん草に含まれるビタミンCは、気候条件が作物の生理的成熟に合致した環境下で飛躍的に合成されます。植物が太陽光線や寒暖差から自らを守るために作り出す自己防衛成分こそが、私たちが摂取する栄養素そのものだからです。

対象食材旬の時期 vs オフシーズンの栄養数値味わい・物理的変化編集部の実証見解ほうれん草冬(旬):ビタミンC 約60mg/100g
夏(非旬):ビタミンC 約20mg/100g
(差:約3倍)冬は寒さで凍結を防ぐため糖度を蓄え、甘みが強烈に増す。冬場に摂取することで風邪予防・美肌効果の効率が最大化される。トマト夏(旬):カロテン・リコピン高濃度
冬(非旬):夏場の約50%〜60%程度に低下十分な紫外線を受けて真っ赤に熟し、酸味と旨味のバランスが整う。夏場の強い日差しによる酸化ストレスを軽減する理にかなった構成。真サバ(マサバ)秋〜冬(旬):脂質含有量 15%〜25%
春〜夏(産卵後):脂質含有量 5%以下産卵に向けて脂肪を蓄え、EPA・DHA等のオメガ3脂肪酸が極大化。パサつきがなく、とろけるような舌触りと深いコクが得られる。真鯛(マダイ)春(桜鯛):アミノ酸と皮下の脂が豊富
産卵後(麦わら鯛):身が痩せて栄養価低下体色が美しい桜色になり、身に適度な弾力と上品な甘みが出る。魚類は産卵のサイクルと海水温の変化が旬の決定打となる。
池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest