近藤真彦『夕焼けの歌』はなぜアジアを席巻したのか?名曲の真実
近藤真彦『夕焼けの歌』はなぜアジアを席巻したのか?名曲の真実とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。
『夕焼けの歌』の普遍的な完成度を語る上で欠かせないのが、作詞を手掛けた大津あきらと、作曲・編曲を担当した馬飼野康二という希代のヒットメーカー2人の存在です。
大津あきらは、高橋真梨子の『for you…』や德永英明の『輝きながら…』など、人間の弱さと強さを繊細かつドラマティックに描き出す名手として知られていました。『夕焼けの歌』の歌詞においても、「男が一人、人生の黄昏時に立ち止まり、過去の傷を抱きしめながらも明日へと踏み出す」という普遍的な人生賛歌を紡ぎ出しています。無駄を極限まで削ぎ落とした言葉の数々は、当時の近藤真彦が抱えていたリアルな苦悩や孤独感と完璧に共鳴しました。
一方、近藤のデビュー初期から数々の名曲をプロデュースしてきた馬飼野康二は、日本古来のヨナ抜き音階(ペンタトニックスケール)が持つ哀愁と、欧米の王道アメリカン・ロックの骨太なリズムセクションを絶妙なバランスで融合させました。誰もが一度聴けば口ずさめるシンプルでありながら劇的なメロディラインこそが、後に言語の壁を越えてアジア全土を魅了する強固な基盤となったのです。