アラジンの舞台は中東じゃない?モデルとなった国と原典の衝撃真相を徹底解説
アラジンの舞台は中東じゃない?モデルとなった国と原典の衝撃真相を徹底解説について見逃せない 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。
物語の起源まで遡ると、現代の観客はさらなる衝撃を受けることになる。世界的な説話集『千夜一夜物語』(アラビアンナイト)の翻訳版に収められた原典において、物語の冒頭は「中国のさる都市」と明記されているからだ。貧しい仕立て屋の息子アラジンは、中東ではなく極東の地で暮らす少年として描かれていた。
ただし、ここで言う「中国」は現代の中華人民共和国を指すのではない。中世アラブ世界において「中国(アル=スィーン)」とは、シルクロードの果てに広がる未知のエキゾチックな異郷を象徴する言葉だった。18世紀初頭にこの物語をフランス語訳に書き加えた東洋学者アントワーヌ・ガランは、シリア・アレッポ出身の語り部ハンナ・ディヤーブからこの奇譚を聞き取った。イスラム商人が行き交った交易路の記憶が、遥か東方の地を舞台にした魔法の物語へと昇華されたのである。