『風の通り道』歌詞の意味と宮崎駿の真意|久石譲が紡いだ名曲の真相
『風の通り道』歌詞の意味と宮崎駿の真意|久石譲が紡いだ名曲の真相の注目ポイントを詳しく解説してご紹介します。
映画『となりのトトロ』の劇中、トトロとサツキ・メイが夜の畑で祈りを捧げ、木々を一気に成長させる幻想的なシーンや、ネコバスが田園地帯を疾走する場面で流れる旋律こそが『風の通り道』です。映画本編では印象的なオーケストレーションとシンセサイザーによるインスト版が多用されていますが、この楽曲のルーツは1987年にリリースされた『となりのトトロ イメージソング集(イメージアルバム)』に遡ります。
当時、映画の制作に先駆けて宮崎駿監督が書き下ろした詩に対し、映画音楽の巨匠・久石譲氏が音を紡ぎました。歌っている人として知られるのは、オープニングテーマ『さんぽ』や主題歌『となりのトトロ』でもおなじみの井上あずみさんです。透き通るようなハイトーンボイスと、杉並児童合唱団の澄んだコーラスが重なり合うことで、聴く者を一瞬にして昭和30年代の懐かしい森へと誘います。
久石譲氏は後年のインタビューや音楽手記において、東洋的なペンタトニックスケール(五音音階)と現代のミニマル・ミュージックの手法を融合させ、日本人のDNAに眠る「風の記憶」を呼び起こす音響空間を意識したと述懐しています。宮崎監督が紡いだ素朴でありながら奥行きのある言葉の数々は、まさにそのメロディと一体になることで、単なるアニメソングを超越した純文学的響きを獲得しました。