流行語大賞はおかしい?「聞いたことない」連発と世論乖離の深層
流行語大賞はおかしい?「聞いたことない」連発と世論乖離の深層の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
この賞に対する世間の視線が「単なる疑問」から「嫌悪感」へと転換した背景には、流行語大賞の歴代炎上の歴史があります。とりわけ批判の矛先が鋭くなったのが、流行語大賞における政治的偏りと、特定ジャンルのゴリ押し疑惑です。
代表的な事例として今なお語り継がれるのが、2016年のトップテンに選出された「保育園落ちた日本死ね」をめぐる大騒動です。待機児童問題という深刻な社会課題を浮き彫りにした側面はあったものの、「死ね」という明確な罵倒語・暴言を公の表彰壇上に上げ、笑顔で授賞式に出席した野党議員(当時)に盾を授与した光景は、多くの国民に強い倫理的ショックと不信感を植え付けました。さらに遡れば、2015年に選ばれた「アベ政治を許さない」や「シールズ(SEALDs)」など、特定イデオロギーや反政権デモのスローガンが相次いでトップテン入りを果たした際にも、中立性を放棄した露骨な世論誘導であるとして猛烈な抗議が殺到しました。
政治案件と並んで批判を呼ぶのが「プロ野球偏重」です。「トリプルスリー」(2015年)、「神ってる」(2016年)、「リアル二刀流」(2021年)、「村神様」(2022年)、「アレ(A.R.E.)」(2023年)と、近年の年間大賞は異常な頻度で野球関連用語が独占してきました。野球ファンにとっては胸躍る言葉であっても、野球に関心のない層や若年層からすれば「一度も口にしたことがない業界用語」に過ぎず、「選考委員に熱烈な野球ファンがいるから毎年選ばれているだけではないか」という不満が恒常化しています。