東芝元社長・西田厚聰の功罪と崩壊の真相|巨額買収と内紛が招いた悲劇
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西田厚聰氏の歩みは、日本の大企業トップとしては極めて異例でした。早稲田大学政治経済学部を卒業後、東京大学大学院で西洋哲学(フッサールの現象学)を専攻。学者を目指していましたが、イラン人女性との結婚を機にテヘランへ渡り、1975年に現地の東芝現地法人に現地採用として入社しました。
東京本社へ移籍した西田氏が一躍脚光を浴びたのが、1980年代半ばから手掛けたノートパソコン事業です。当時、大型で据え置きが当たり前だったコンピューターの世界に、持ち運び可能な世界初のIBM互換ラップトップPC「Dynabook(ダイナブック)」を投入。欧州や北米市場を自ら駆け回り、卓越したマーケティング手腕と流暢な英語力で販路を切り開きました。
東芝のノートPCは世界シェア1位を獲得し、PC事業は同社の屋台骨を支える最大の高収益部門へと成長します。この圧倒的な実績を引っ提げ、西田氏は2005年に第15代代表取締役社長に就任。「選択と集中」を旗印に掲げ、名門・東芝の救世主として社内外から絶大な支持を集めました。