ロック・ルソー・モンテスキューの違いと思想を徹底比較解説
ロック・ルソー・モンテスキューの違いと思想を徹底比較解説の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。
Q1:ホッブズ、ロック、ルソーの社会契約説を一言で区別するには?
A1:自然権の扱い方で区別できます。ホッブズは「国王へ完全に差し出す(全面譲渡)」、ロックは「政府に一時的に預け、裏切られたら取り戻す(一部信託・抵抗権)」、ルソーは「市民全員で構成する共同体へ差し出して一体化する(全員譲渡・一般意志)」と整理すると明快です。
Q2:ロックの著書名は『統治二論』と『市民政府論』のどちらで書くべきですか?
A2:原題は『Two Treatises of Government』であり、正式な全訳としては『統治二論』と呼ばれるのが一般的です。後半の第2篇が『市民政府論(市民政府真論)』として単独で翻訳・出版されることが多いため両方の表記が存在しますが、日本の高校教科書や共通テストでは『統治二論』または『市民政府論』のいずれも正解として扱われます。
Q3:モンテスキューの三権分立は、イギリスの制度をそのまま模倣したものですか?
A3:完全な模倣ではありません。モンテスキューは当時のイギリスの立憲君主制(国王・議会・裁判所)をモデルとして観察・分析しましたが、当時のイギリスは内閣が議会に対して責任を負う「議院内閣制」へ移行しつつありました。モンテスキューはこれをより厳格な権力分立理論として昇華させ、その理論は後にアメリカ合衆国憲法において最も純粋な大統領制(厳格な三権分立)として結実しました。
Q4:ルソーが直接民主制を主張したのはなぜですか?
A4:ルソーは「主権とは一般意志の行使であり、意思は他人に代表させることができない」と考えたためです。代議制を採ると、議員が私利私欲に走り、真の国民の意思が歪められると強く警戒しました。ただし、ルソー自身もこの制度が人口の少ない小規模な都市国家(故郷ジュネーブなど)でしか実現が難しいことを認めていました。