死刑囚の最期に寄り添う教誨師とは?給料や資格・面会の実態に迫る
死刑囚の最期に寄り添う教誨師とは?給料や資格・面会の実態に迫るの疑問点について、専門知識を詳しくお届けします。
教誨師とは、刑務所、少年院、拘置所などの矯正施設において、被収容者の求めに応じて宗教的な教えを説き、精神的な安定や悔悟、社会復帰への自覚を促す民間の宗教家を指します。法務省の公式資料によると、全国で約1,800名規模の教誨師が活動しており、仏教各宗派の僧侶、キリスト教(カトリック・プロテスタント)の牧師や神父、神道の神職など多岐にわたる教派で構成されています。
日本の行刑制度における歴史と経緯を辿ると、明治初期の「監獄則」改正(1881年)において典獄(現在の刑務所長)のもとで教誨が制度化されたことに端を発します。戦前の教誨師は官吏(公務員)として配置されていましたが、戦後の日本国憲法第20条が定める「政教分離の原則」および「信教の自由」に基づき、国家機関が特定の宗教を強制することを避けるため、民間の宗教者による篤志的な委嘱制度へと移行しました。
教誨活動は、施設側が強制するものではなく、あくまで被収容者本人の希望に基づいて実施される「希望教誨」が原則です。複数人を集めて行う「集合教誨」と、個別の面接室で1対1の対話を行う「個人教誨」に分かれており、後述する死刑確定者に対する精神的ケアはすべて個人教誨の形で行われます。