名古屋アベック殺人事件の真相と犯人の現在|死刑回避の謎と遺族の今
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事件発覚後、逮捕された少年6人に対する社会の怒りは頂点に達しました。特に犯行を主導し、凶器の準備や殺害の直接指示を出した主犯格の男(当時19歳)に対して、検察側は「犯行は冷酷非道で一片の酌量の余地もない」として、少年事件としては極めて異例となる死刑を求刑しました。しかし、名古屋地裁が下した判決は無期懲役であり、世論に大きな衝撃を与えました。
検察の死刑求刑を退けた第一審判決の理由は、犯行当時の被告が19歳の少年であったこと、そして昭和58年の最高裁判決で示されたいわゆる「永山基準」に照らした結果でした。永山基準では被害者の数が重視される傾向があり、過去の判例から「殺害された被害者が2名の場合、前科や計画性の度合いによって死刑か無期懲役の判断が分かれる」という司法の慣例が存在していました。
さらに少年法第51条は「罪を犯すとき18歳未満であった者に対しては、死刑を科すべきときは無期刑を科す」と定めていますが、被告は19歳であったため法的には死刑適用が可能でした。それでも裁判長は「犯行は極めて悪質かつ残虐であるが、少年特有の精神的未熟さや集団的熱狂が影響しており、生涯をかけて罪を償わせることが相当である」として無期懲役を選択しました。検察側は控訴・上告を行いましたが、名古屋高裁、最高裁ともにこれを支持し、無期懲役が確定判決となりました。