積水ハウス55億円騙取の真相!五反田地面師事件の手口と海喜館の現在
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事件の発端は2017年3月にさかのぼります。JR五反田駅から徒歩約3分、目黒川に隣接する約600坪(約2,000平方メートル)の一等地。そこには、営業休止状態となっていた大正時代創業の老舗旅館「海喜館」が佇んでいました。都市開発が進む山手線駅近の超希少物件であり、不動産業界では「手に入れれば数百億円の事業価値を生む」と目されていた垂涎の土地です。
当時、土地の所有者だった元女将は頑なに売却を拒み続けていましたが、突如として「所有者と直接交渉できるパイプがある」と積水ハウスのマンション事業部に持ちかけられたことから歯車が狂い始めます。持ち込んだのは仲介ブローカーであり、その背後には周到に罠を仕掛けた地面師グループが控えていました。
購入価格は70億円。積水ハウス側は他社に横取りされることを恐れるあまり、十分な身元確認や現地調査を省略したまま売買契約を急ぎました。そして2017年6月1日、所有権移転登記に必要な書類と引き換えに、手付金と残代金を含む合計約55億5900万円の決済を実行してしまいます。
同日、法務局に登記申請を行ったものの、提出された登記識別情報や印鑑証明書が偽造品であったため、法務局は申請を却下。積水ハウスが騙されたと気づいたときには、巨額の資金は複数のダミー口座へ瞬時に分散送金され、グループの手によって引き出された後でした。