終末期に家族ができることとは?後悔なき看取りと声かけ・直前の変化
終末期に家族ができることとは?後悔なき看取りと声かけ・直前の変化の背景について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
病院やホスピスではなく「住み慣れた自宅で最期を迎えさせたい」と願う家族は増加傾向にあります。しかし、在宅での看取りは、事前の綿密な設計と多職種連携がなければ、家族にとって極めて過酷な試練になりかねません。
最も重要な防衛策となるのが、在宅看取りの準備と心構えの土台となる終末期医療方針の決定と家族会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)です。本人の意思が確認できる段階で、「心肺蘇生(CPR)を望まない(DNAR)」「胃ろうや持続点滴を行わない」といった基本方針をキーパーソンだけでなく、兄弟や親族全員で合意形成しておく必要があります。看取りの直前になって、普段介護に関わっていない親族が突然現れ、「なぜ何もしないんだ、救急車を呼べ」と医療介入を要求して現場が崩壊するトラブルは後を絶ちません。
また、訪問看護師や主治医との連携方法における最大の鉄則は、「最期の瞬間に慌てて119番(救急車)を呼ばない」という約束事の徹底です。在宅看取りの体制を組んでいる場合、呼吸が停止した際に救急車を呼んでしまうと、救急隊は蘇生処置を行わざるを得ず、警察による事情聴取や検視が入るなど、平穏な看取りから大きくかけ離れた混乱を招いてしまいます。変化が現れたら、まず24時間対応の在宅医や訪問看護ステーションへ電話を入れるという連絡手順を、冷蔵庫の扉など目につく場所に明記しておくことが実務上の重要なリスクヘッジです。