街宣車を警察が取り締まらない理由とは?パトカー先導の真相と法的限界

街宣車を警察が取り締まらない理由とは?パトカー先導の真相と法的限界の詳細について、専門知識を基に徹底解説します。

SNSやインターネット上の掲示板では、「警察と街宣右翼は裏で握手している」「お互いにプロレスごっこをしているだけ」という癒着の噂が根強く飛び交います。パトカーが街宣車を穏やかに誘導しているように映る場面や、警察官が街宣車のドライバーと顔見知り同士のように言葉を交わしている姿が、そうした疑惑を増幅させてきました。

しかし、公安警察関係者の手記や取材証言を丹念に追うと、浮かび上がるのは癒着ではなく「一触即発の緊張関係を制御するための冷徹な接触」です。

警察庁の警備局や各都道府県警の公安課は、主要な政治団体や街宣車を運用する団体の構成員、車両番号、思想的傾向を常時データベース化して把握しています。現場で警察官がドライバーと親しげに見える態度で話しかけているのは、「相手のその日の感情状態、抗議の目的地、参加台数、武器の隠匿がないか」を会話の中で探る情報収集活動にほかなりません。最初から敵対的な態度で突っぱねて暴発を招くよりも、対話を維持して不測の事態を防ぐことが警備警察の鉄則だからです。

街宣車と警察の衝突に関する最新の報道を振り返っても、両者の関係が友好などではないことは明白です。近年でも、主要国大使館の周辺や首相官邸、外国要人の来日ルートにおいて、警察の規制線を突破しようとした街宣車が機動隊の警備車に激突し、公務執行妨害罪などでドライバーがその場で押し倒されて現行犯逮捕される事件が複数件発生しています。

表層的なやり取りだけを見れば「なあなあ」に見える関係も、その実態は「いつ暴発するかわからない相手を、法の許す範囲でギリギリまで抑え込む」ための神経戦なのです。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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