「春よ恋」小麦粉の実力検証!プロが選ぶ理由と失敗しない黄金比率
「春よ恋」小麦粉の実力検証!プロが選ぶ理由と失敗しない黄金比率の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。
国産小麦によるパン作りの歴史を語る上で避けて通れないのが、「幻の小麦」と称されたハルユタカの存在です。昭和後期から平成初期にかけて、その豊かな香りと甘みでパン職人を唸らせたものの、雨による穂発芽(収穫前に雨水で種子が発芽してしまう現象)や病気に極めて弱く、収量が安定しないという致命的な栽培リスクを抱えていました。
この生産現場の苦境を打開すべく、北海道立北見農業試験場(現・道総研農業試験場)が心血を注いで品種改良を重ね、2001年に品種登録されたのが春よ恋です。ハルユタカの優れた製パン性と芳醇な風味をしっかりと受け継ぎながら、耐病性(赤かび病抵抗性)と耐倒伏性を飛躍的に高めることに成功しました。これにより、北海道内の農家が安心して栽培できる体制が整い、安定した供給ルートが確立されたのです。
かつてベーカリー業界では「パン用強力粉=カナダ・アメリカ産」が絶対の常識でした。輸入小麦に比べてグルテン形成力が劣る国産粉は、どうしてもボリュームが出にくいとされていたためです。しかし、春よ恋の登場によってその定説は崩壊しました。製粉技術の進化も相まって、タンパク質含有量は約11.5〜12.5%、灰分0.45%前後という、単一品種でも堂々と主役を張れる強力粉としての地位を不動のものにしました。