採卵後の腹痛や体重増加は危険?卵巣過剰刺激症候群の症状と対策
採卵後の腹痛や体重増加は危険?卵巣過剰刺激症候群の症状と対策の具体的な内容に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
激しい腹部の膨満感に苦しむ患者にとって、「この腹水は一体いつ治るのか」という回復時期の見通しは最大の関心事です。OHSSの経過は、採卵周期の過ごし方と妊娠の有無によって「早期発症型」と「遅発型」の2パターンに分かれます。
受精卵をその周期には子宮へ戻さず凍結する「全胚凍結」を選択した場合、採卵後およそ3〜5日目をピークに症状が現れますが、次回の月経(生理)が始まるとホルモンバランスが急激にリセットされ、腹水は速やかに体内に再吸収されて1〜2週間程度で完全に回復します。月経開始とともに尿量が劇的に増え、数日で体重が元通りになるのが一般的な快復プロセスです。
一方、採卵した周期にそのまま胚移植を行い「新鮮胚移植」で妊娠が成立した場合、話は大きく変わります。着床した受精卵(胎嚢)から自前のhCGホルモンが持続的に大量分泌されるため、OHSSが劇的に悪化・長期化する「遅発型OHSS」を引き起こします。この場合、症状のピークが妊娠5週〜8週頃まで続き、腹水が引くまで数週間から1ヶ月以上の長期入院を余儀なくされるケースも存在します。