ドコモ大阪南港ビルは今どうなった?鉄塔解体と売却の噂を追う
ドコモ大阪南港ビルは今どうなった?鉄塔解体と売却の噂を追うとはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。
ネット検索で頻繁に目にするドコモ大阪南港ビルの売却理由というトピック。なぜこのような噂が一人歩きしたのでしょうか。取材を進めると、グループ全体の経営方針とメディア報道の受け止められ方にその発端がありました。
NTTグループは近年、NTTグループ拠点再編ニュース等でも大きく報じられた通り、グループ全体で保有する不動産資産の有効活用と財務体質の健全化を急速に推し進めています。これには「セール&リースバック(不動産を一度外部やグループ内の不動産会社に売却し、通信局舎やデータセンターとしてそのまま借り受けて運用を継続する手法)」の活用が含まれます。
つまり、仮に登記上や資産運用の観点で信託受益権の譲渡や保有会社の移管といった動きがあったとしても、それは通信機能の撤退を意味するものではありません。大阪南港の通信拠点としての心臓部は稼働させたままで、バランスシートのスリム化を図るという、現代のコーポレートファイナンスにおける定石的なアプローチです。
また、ドコモ南港ビルのテナント構成に関する誤解も噂を加速させました。このビルは一般の賃貸オフィスではなく、高度なセキュリティが要求されるNTTドコモの設備棟およびグループ関係各社の技術拠点です。一般企業の看板や店舗が一切入居していないクローズドな構造が、外から見た際の「誰もいないのではないか=売却・閉鎖されたのではないか」という勘違いを増幅させたといえます。