なぜコムデギャルソンのバッグは幻なのか?青山限定台形の真相を徹底解説
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ファッション関係者やコアなファンの間で語り継がれているのが、「青山限定台形バッグの製造を手掛けているのは、あの吉田カバンである」という事実です。バッグ本体やタグに「PORTER」の表記は一切存在しないものの、長年にわたり吉田カバンの熟練職人が門外不出の技術で仕立て上げていることは、業界内では周知の事実として知られています。
川久保玲と吉田カバンの創業家との間には数十年にわたる深い信頼関係があり、川久保の極めて妥協のない造形要求を形にできる日本の工房として、吉田カバンが指名され続けてきました。この台形バッグに使われているのは、ハリと上品な艶が際立つ特注の「ステアガラスレザー(成牛革)」です。非常に硬く頑丈な革でありながら、均一な厚みで台形の美しい立体感を保ち、歪みのないステッチを施すには、極めて高度な職人技が要求されます。
このタッグが生み出す最大の魅力が、ステアレザーならではの劇的な経年変化です。購入当初はカチッとした硬質感と鏡面のような光沢を放っていますが、何年も使い込むうちに革がしなやかに馴染み、持ち主の手の油分や日常の摩擦によって、深みのある鈍いツヤへと育っていきます。「壊れにくく、10年後の方が美しい」という実用性と耐久性は、まさに日本の職人魂と世界最高峰のモードが奇跡的なバランスで融合した証左といえます。