精勤手当とは?皆勤手当との違いや支給相場・廃止が急増する裏側を解剖
精勤手当とは?皆勤手当との違いや支給相場・廃止が急増する裏側を解剖の疑問点について、専門知識を取りまとめてご紹介します。
現場の労働者から最も多く寄せられる悲痛な相談が、「子どもの看病で年次有給休暇を1日取得したら、その月の精勤手当を満額カットされた」というケースです。この有給休暇と精勤手当の関係には、極めてシビアな法規範が存在します。
労働基準法第136条には「使用者は、第39条の規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしてはならない」と明記されています。有給休暇は法律で保障された労働者の権利であり、これを行使したことによってペナルティを科すことは禁じられています。したがって、「有給休暇を取った日を欠勤扱いにして精勤手当を減額する、あるいは不支給にする」という就業規則の運用は、原則として労働基準法違反(無効)と判断される公算が極めて高いといえます。
最高裁判所の重要判例(沼津交通事件・最判平成5年6月25日)においても、有給休暇の取得を理由とする皆勤手当の不支給措置について、有休取得の権利を実質的に抑制する趣旨・効果を持つものは公序良俗に反し無効である旨の判断枠組みが示されています。もし給与明細で「有休を取得したせいで精勤手当が引かれている」疑いがある場合、会社の精勤手当の就業規則規定を直ちに確認し、人事労務部門や労働基準監督署に是正を求める正当な権利が労働者側にあります。
さらに、給料から差し引かれるお金の観点では精勤手当の課税対象としての側面も理解しておく必要があります。通勤手当のような非課税限度額は精勤手当には一切存在しません。支給された金額はすべて所得税・住民税の課税対象賃金となり、健康保険や厚生年金などの社会保険料を算出する「標準報酬月額」にも全額が加算されます。