【2026年現地ルポ】300年前の「巨大アナログ計算機」が暴く宇宙の現在地——インド「ジャン・タル・マンタル」を世界の天文学者がいま再評価する理由

【2026年現地ルポ】300年前の「巨大アナログ計算機」が暴く宇宙の現在地——インド「ジャン・タル・マンタル」を世界の天文学者がいま再評価する理由にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

施設の中央に聳え立つ「サムラート・ヤントラ(Samrat Yantra)」。見上げるような大階段の斜面は、正確にこの場所の北極星の角度、つまり北緯26度55分を指して伸びている。影が動く速度は1秒間に約1ミリ。人の肉眼でハッキリと「時間が流れる瞬間」を捉えることができるスケール感だ。

当時の西洋天文学者は、持ち運び可能な金属製の六分儀や初期の望遠鏡に頼っていた。だがジャイ・シン2世は、金属の歪みやレンズの収差を嫌った。なら構造そのものを巨大化すればいい——そう考えた彼は、赤砂岩と白大理石を削り出し、建築物そのものを超精密な分度器に変えてしまった。計算の狂いを極限まで削ぎ落としたその執念が、300年後の現代においても「誤差わずか2秒前後」という脅威の精度を維持させている。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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