なぜ「水金地火木土天海」に?冥王星が消えた衝撃の真相と教科書の現在

なぜ「水金地火木土天海」に?冥王星が消えた衝撃の真相と教科書の現在とはどのようなものなのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

冥王星が惑星の座を追われた歴史的転換点は、2006年8月24日にチェコ・プラハで開催された第26回国際天文学連合(IAU)総会に遡ります。世界中から集まった天文学者たちが投票用紙を掲げ、激論の末に採択したのが「惑星の新定義」でした。

発端となったのは、観測機器の急速なデジタル進化に伴う「太陽系外縁天体(エッジワース・カイパーベルト天体)」の相次ぐ発見です。とりわけ2005年、米カリフォルニア工科大学のマイク・ブラウン教授らの研究チームが、冥王星と同等以上の質量を持つ天体「エリス(発見当初の仮符号:2003 UB313)」を発見した事実が決定打となりました。

ブラウン教授が後に自著『冥王星を殺したのは私です(How I Killed Pluto and Why It Had It Coming)』で振り返っている通り、「もし冥王星を惑星のままと認めるならば、エリスも第10惑星としなければならず、将来的に惑星の数は数十個、数百個へと無限に膨れ上がってしまう」という危機感が天文学界全体に走ったのです。惑星という概念の学術的厳密さを保つため、IAUは設立以来初めて「そもそも惑星とは何か」という境界線を明確に規定せざるを得なくなりました。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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