アルコール発酵の反応式と仕組み!覚え方や乳酸発酵との違いを解説
アルコール発酵の反応式と仕組み!覚え方や乳酸発酵との違いを解説を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。
大学入試の実験問題において、毎年のように出題されるのがキューネ発酵管を用いた二酸化炭素の発生確認実験です。教科書で図を見るだけでなく、実験室で何が起きているのかという物理的・化学的挙動を正確に追体験しておく必要があります。
実験では、グルコース溶液と乾燥酵母を懸濁した液体をキューネ発酵管に入れ、管を傾けて盲管部(閉じた先端部分)まで完全に満たします。この操作の目的は、盲管部から酸素(空気)を完全に排除して嫌気条件を作り出すことにあります。ここを中途半端にして空気が残っていると、酵母が好気呼吸を行ってしまい、実験データの数値が著しく歪みます。
発酵が進むと、盲管部に無色透明の気体が溜まり、液面を押し下げていきます。この気体が二酸化炭素であることを証明するために、以下の2つのアプローチが取られます。
1つ目は、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液の投入です。膨大部に濃いNaOH水溶液を注入して静かに混ぜると、二酸化炭素は酸性気体であるため、強塩基である水酸化ナトリウムと中和反応を起こして炭酸ナトリウムとして液中に溶け込みます(2NaOH + CO₂ → Na₂CO₃ + H₂O)。気体が急速に吸収されるため、盲管部の液面が再び元の高さへと一気に上昇します。この「液面の上昇」こそがCO₂の存在を裏付ける決定打です。
2つ目は、溜まった気体を注射針などで採取して石灰水(水酸化カルシウム水溶液)に通す手法です。炭酸カルシウムの白色沈殿が生じて白濁することを確認します。
教育現場や予備校の模擬試験データを見ても、「水酸化ナトリウムを加えた際の液面変化の向き」を取り違えて失点する受験生が後を絶ちません。「気体が溶けて体積が減るから液面が上がる」という物理現象の筋道を明確にイメージしておくことが肝要です。