抗生物質とは?風邪に効かない真相と途中でやめるリスクを徹底解剖
抗生物質とは?風邪に効かない真相と途中でやめるリスクを徹底解剖についての疑問解決ガイドをお届けします。
「抗生物質」という言葉は日常会話に浸透していますが、医学用語としての厳密な定義をご存知でしょうか。抗生物質とは、「微生物(カビや細菌など)が作り出し、他の微生物の発育を阻止したり殺したりする物質」を指します。
その原点は、1928年にイギリスの細菌学者アレクサンダー・フレミングがアオカビから発見した世界最初の抗生物質「ペニシリン」です。培養皿に混入したアオカビの周囲だけブドウ球菌が溶けていた偶然から生まれたこの薬は、第二次世界大戦において数百万人の負傷兵を感染症から救い、当時の平均寿命を大幅に押し上げる原動力となりました。
医療現場で耳にする「抗菌薬」との言葉の違いにも触れておく必要があります。広義の抗菌薬は、細菌を抑える薬の総称です。微生物由来の天然物質やそれを化学修飾したものを「抗生物質」と呼ぶのに対し、完全に化学合成されたニューキノロン系やサルファ剤なども含めた包括的なカテゴリーが「抗菌薬」です。現在の臨床現場ではほぼ同義として扱われていますが、厳密には「すべての抗生物質は抗菌薬に含まれるが、化学合成薬は狭義の抗生物質ではない」という包含関係にあります。