江東区の埋立地は本当に危険か?液状化リスクとタワマン地盤の真相
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江東区を語る上で避けて通れないもう一つの地盤問題が、湾岸エリアの地盤沈下の危険性です。かつて江東区から墨田区にかけての下町地域は、昭和の産業活動に伴う地下水の過剰な汲み上げによって急激な沈下に見舞われました。現在では東京都による地下水採取規制によって沈下そのものはほぼ沈静化していますが、過去に沈下した地盤が元に戻ることはありません。
この歴史的経緯により形成されたのが、満潮時の海面よりも土地の標高が低い江東区のゼロメートル地帯です。内陸の江東デルタ地帯(亀戸、大島、北砂など)は海抜マイナス地帯が広範囲に分布しており、堤防が決壊した場合の水没リスクが極めて深刻です。これに対し、昭和後期以降に埋め立てられた豊洲や有明などの臨海副都心エリアは、最初から高潮対策を考慮して標高4〜6メートル程度の高さで造成されています。
地盤の強さという観点では、内陸のゼロメートル地帯は強固な地盤の上に粘土層が堆積し、揺れが増幅しやすい傾向があります。一方、臨海部の埋立地は揺れそのものに対する耐震性以前に、砂地特有の液状化による「側方流動(護岸が海側へズレ動く現象)」が最大の懸念点です。強固な護岸工事が施された最新街区と、旧来の工業地帯のまま残された水際エリアでは、同じ江東区内でも災害に対する脆弱性に大きなグラデーションが存在しています。