鳥インフルエンザでなぜ全羽殺処分?治療やワクチンを使えない真相
鳥インフルエンザでなぜ全羽殺処分?治療やワクチンを使えない真相に関する気になる情報を徹底的にまとめました。詳細を読もうことができます。
手塩にかけて育て上げた数万羽の鶏を、自らの過失ではなく外部からのウイルスのために一瞬で失う養鶏農家の精神的・経済的打撃は計り知れません。こうした農家を支えるため、公的な救済制度が用意されています。
家畜伝染病予防法に基づき、殺処分となった鶏については国から評価額に応じた手当金(補償金)が支給されます。また、殺処分や埋却にかかった防疫費用、焼却費用なども公費で負担される仕組みが整っています。
しかし、補償金があればすぐに元通りの経営に戻れるわけではありません。殺処分が完了した後も、以下のような過酷な再建プロセスが待ち受けています。
- 徹底的な洗浄と消毒:鶏舎全体の徹底的な清掃、消石灰の散布、専門業者による燻煙消毒などを複数回繰り返す。
- ウイルスの陰性確認(空舎期間):消毒完了後、数ヶ月間にわたり鶏舎を空にし、環境検査でウイルスが完全に消滅したことを確認する。
- ヒナの再導入と育成:新たなヒナを購入・搬入し、卵を産める成鶏に育つまで毎日飼料代を払いながら約5〜6ヶ月間待つ。
発生から出荷再開までには最短でも半年から1年以上の無収入期間が発生します。手当金でカバーできるのは鳥そのものの評価額が中心であり、休業期間中の固定費や従業員の給与、設備改修費用の負担に耐えきれず、やむなく廃業を選択する高齢農家も少なくありません。生産基盤の崩壊を防ぐため、国や自治体による低利融資や経営継続支援事業の拡充が強く叫ばれています。