バッハ『イギリス組曲』解体新書!なぜ英名?最新研究と名盤徹底比較
バッハ『イギリス組曲』解体新書!なぜ英名?最新研究と名盤徹底比較に関するポイントを分かりやすくまとめました。詳細な解説をご覧ください。
本作品を他の『フランス組曲』や『パルティータ』から決定的に隔てているのは、全6曲すべてに大充実した「プレリュード(前奏曲)」が置かれている点だ。特に第2曲イ短調や第3曲ト短調の前奏曲で見せる協奏曲風の濃密な掛け合いは、チェンバロという単一の楽器からオーケストラ的なスケール感を引き出すことに成功している。
前奏曲に続く舞曲の展開も息をのむほど密やかだ。心揺さぶる緩慢なサラバンド、そして軽快かつ技巧的なジーグ。感情の振幅は大きく、静けさと情熱が交互に打ち寄せる。バッハは単なる踊りのための音楽を、魂のダイナミズムを映し出す緻密な小宇宙へと昇華させたのだ。