牧村三枝子『みちづれ』と渡哲也の秘話|名曲の真相と闘病を越えた現在
牧村三枝子『みちづれ』と渡哲也の秘話|名曲の真相と闘病を越えた現在にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。
牧村三枝子の名を一躍全国区へと押し上げた『みちづれ』ですが、本作は元々1975年に俳優・歌手の渡哲也が発表したアルバム『あいつ』に収録されていた一曲でした。当時、若手演歌歌手として次の突破口を模索していた牧村三枝子が、ラジオから流れる渡哲也の歌声に深く心を奪われたことがすべての始まりでした。 当時のテレビ特番や関係者の回顧録によると、牧村はこの曲の持つ哀愁と温もりに強く惹かれ、「どうしてもこの歌を歌わせてほしい」と熱望しました。当時、所属レコード会社や事務所の垣根を越えて楽曲を譲り受けることは容易ではありませんでしたが、牧村の並々ならぬ熱意を知った渡哲也は「三枝子ちゃんが歌ってくれるなら嬉しいよ。ぜひ歌いなさい」と快諾したと伝えられています。 渡哲也の男気あふれる後押しを受け、1978年10月にシングルとしてリリースされた牧村版『みちづれ』は、有線放送から火がつき、オリコンチャート上位を長期間独占する社会現象へと発展しました。渡はその後も自身のステージで「この曲は三枝子ちゃんのおかげで世に出られた」と語るなど、終生にわたり温かいエールを送り続けました。