少林寺拳法とは?中国武術との違いや宗教の謎・実戦性を徹底解説
少林寺拳法とは?中国武術との違いや宗教の謎・実戦性を徹底解説について徹底解説いたします。専門家の見解をご覧ください。
少林寺拳法を語る上で最も多い誤解が、「中国の少林寺で行われているカンフーの日本支部」という認識です。しかし、少林寺拳法は1947年(昭和22年)、開祖である宗道臣(そう どうしん、本名:中野理男)が香川県仲多度郡多度津町の自宅で創始した、完全なる日本生まれの現代武道です。
宗道臣は戦前・戦中、特務機関員として中国大陸に渡り、義和門拳をはじめとする各種中国古来の拳術を学びました。しかし、1945年の敗戦時に旧満州で目撃した国家や人間の身勝手さ、社会の混乱を目の当たりにし、「国や社会の平和は、それを構成する人間の質によって決まる」「真のリーダーとなる骨のある人間を育てなければならない」と痛感。帰国後、青少年の育成と精神復興を目的に、自身が修得した武術を再編・体系化して生み出したのが「少林寺拳法」です。
名称に「少林寺」を冠しているのは、宗道臣が中国で学んだ拳術の源流が嵩山少林寺(白衣殿の壁画に描かれた拳技)にあったことへの敬意と伝承の縁によるものですが、技術体系・教育理念・組織運営はすべて日本で独自に構築されたものです。
空手との違いについても頻繁に問われますが、空手道が主に「突き・蹴り」といった打撃技法(当身技)を中心に発展してきたのに対し、少林寺拳法は打撃である「剛法」に加え、手首や襟を掴まれた状態から関節を極めて制圧する「柔法」が同等以上の比重で組み込まれている点に決定的な構造の違いがあります。