逆流性食道炎に納豆はNg?胸焼けを招く意外な罠と胃を守る食べ方
逆流性食道炎に納豆はNg?胸焼けを招く意外な罠と胃を守る食べ方に関する基本知識を初心者にも親しみやすくまとめました。詳細を読もうことができます。
納豆は良質な植物性タンパク質やビタミンK、腸内環境を整える納豆菌を豊富に含み、一般的には胃腸に良い食品の代表格とされています。しかし、胃食道逆流症の食事療法という観点から見ると、健常者には有益な要素が胃酸過多や食道粘膜の炎症を抱える患者にとって裏目に出てしまう構造的な要因が3点あります。
第1の要因は、大豆の「外皮」に含まれる大量の不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水分を吸収して膨らみ腸の蠕動を促す一方で、胃の中では消化・分解に長時間を要します。消化器病専門医の臨床データによると、胃内に食物が長時間留まる(胃排出能の低下)と胃内圧が上昇し、胃と食道のつなぎ目を締めている下部食道括約筋(LES)が一時的に緩みやすくなります。その結果、充満した胃酸が食道へと押し上げられ、激しい胸焼けやみぞおちの痛みを引き起こすのです。
第2の要因は、付属のタレに含まれる塩分と、薬味として添えられる「からし」や「ネギ」の刺激性です。からしに含まれる辛味成分アリルイソチオシアネートやネギの硫化アリルは、胃壁の知覚神経を直接刺激してガストリンの分泌を促し、胃酸分泌を急増させます。さらに、塩分濃度の高いタレも胃粘膜への直接刺激となり、ただでさえ過敏になっている食道下部を痛めつける原因となります。
第3の要因は、納豆菌による胃内での発酵ガス産生です。納豆菌は極めて強靭な生命力を持ち、胃酸の中でも死滅しにくい特性を持っています。胃の排出機能が落ちている状態で納豆を食べると、胃内で発酵ガスが発生して胃内圧がさらに高まり、ゲップとともに強酸性の胃液が食道へ跳ね上がる物理的な引き金となるケースが報告されています。