除細動器とは?Aedとの違いや電気ショックの仕組み・命を救う全知識
除細動器とは?Aedとの違いや電気ショックの仕組み・命を救う全知識の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
インターネット上の掲示板やSNSでは、除細動器に関して科学的根拠を欠いた都市伝説や、現場での判断を迷わせるデマが散見されます。それらを正しく是正しておくことは、緊急時に命を落とさないための重要な防壁となります。
一つ目の盲点は、「AEDの電気ショックで患者の身体が映画のように大きく跳ね上がる」という過度の恐怖心です。かつての単相性波形(モノファージック)を用いた時代や高エネルギーのマニュアル除細動器では筋収縮が目立つこともありましたが、現在のAEDはより低いエネルギーで効率的に除細動を行う「二相性波形(バイファージック)」が標準化されています。ショック瞬間に患者の肩や胸筋がビクッと一瞬反応する程度であり、映画のような派手な跳躍現象は生じません。怯えてボタンを押せないという事態は絶対に避けるべきです。
二つ目の誤解は、「ショックボタンを押して患者が万が一助からなかったり、不適切なショックを与えてしまったら罪に問われるのではないか」という法的責任への過剰な不安です。これについては、日本の法体系において明確なコンセンサスが形成されています。
一般市民が緊急の救命のために行った善意の救命処置(AEDの使用や胸骨圧迫)は、民法第698条の「緊急事務管理」や刑法第37条の「緊急避難」の法理が適用され、悪意や重大な過失がない限り、民事上・刑事上の責任を問われることはありません。さらにAED自体が「電気ショックが必要ない状態では絶対にボタンを押しても通電しない」構造的フェイルセーフを備えているため、市民が機械を使って「誤って電気を流してしまう」という事故そのものが技術的に起こり得ないのです。