トワイスアップとは?常温水1対1で香りが開く理由と失敗しない黄金比率

トワイスアップとは?常温水1対1で香りが開く理由と失敗しない黄金比率についての最新情報をご紹介します。

トワイスアップの材料はウイスキーと水だけです。極めてシンプルな構成だからこそ、わずかな分量のズレや水の温度、注ぎ方ひとつで仕上がりが大きく左右されます。自宅でプロのテイスティング環境を再現するための正しい手順を追っていきましょう。

ステップ1:テイスティンググラスの選び方

トワイスアップを楽しむうえで、グラス選びは液体そのものと同じくらい重要です。一般的なロックグラス(オールド・ファッションド・グラス)のように口径が広いものを使うと、立ち上った繊細なアロマが空気中に拡散して逃げてしまいます。

推奨されるのは、ボウル部分がふっくらと丸く、飲み口(リム)に向かって緩やかにすぼまっているチューリップ型のテイスティンググラス(グレンケアン社製やキャロン社製など)です。底部の広い空間で揮発したエステルやバニリンなどの芳香分子が、すぼまったリムによって集約され、鼻腔へとダイレクトに届けられます。

ステップ2:ウイスキーを注ぎ、まずはストレートで確かめる

グラスに注ぐウイスキーの量は30ml(シングル)が標準です。ここでいきなり水を注ぐのではなく、まずはグラスを傾けてアルコール度数40度以上の原液の立ち香を軽く確認します。グラスを軽く回して内壁に付着する「レッグ(脚)」の粘性を観察し、重厚な原酒なのか軽快な酒質なのかを確かめておくことで、加水後の劇的な変化をより鮮明に体感できます。

ステップ3:トワイスアップ黄金比率(1対1)で常温水を注ぐ

次に、ウイスキーと同量となる常温水30mlを静かに注ぎ入れます。この1対1の比率こそが、芳香成分の揮発と度数のマイルド化を完璧なバランスで成立させるトワイスアップ黄金比率です。

使用する水は、水道水ではなく必ず市販のミネラルウォーターを用意してください。日本の水道水に含まれる残留塩素(カルキ臭)は、原酒の持つ繊細なトップノートを瞬時に破壊してしまいます。また、硬度にも注意が必要です。硬度が高いエビアンなどの硬水を使うと、カルシウムやマグネシウムがウイスキーのタンニンと結合して渋みを強調させてしまうため、硬度30〜50mg/L前後の軟水(サントリー南アルプスの天然水など)を選ぶのが鉄則です。理想を追求するなら、スコットランドの仕込み水に近い超軟水を取り寄せるのも一興です。

ステップ4:静かに馴染ませて香りを吸い込む

水を注いだ後は、マドラーで激しくかき混ぜる必要はありません。比重の違いによって自然に対流が起こるため、グラスのステム(脚)を持ってゆっくりと2〜3回スワリング(回旋)させるだけで十分です。加水直後に立ち上る香り(ノージング)を楽しみ、続いて少量を舌の上に転がすように口に含み、鼻腔へ抜けるレトロネーザルアロマを堪能します。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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