1999年の「人類滅亡」騒動から四半世紀あまり——なぜ私たちは今も“終末論”の呪縛から逃れられないのか? Ai時代に再燃するノストラダムス現象の正体
1999年の「人類滅亡」騒動から四半世紀あまり——なぜ私たちは今も“終末論”の呪縛から逃れられないのか? Ai時代に再燃するノストラダムス現象の正体についての真相を徹底解説します。
16世紀フランスの医師・占星術師ミシェル・ノストラダムスが残した『諸世紀』(百詩篇集)。その第10巻72番の四行詩にあった「1999年7の月」という具体的な日付は、近代以降のあらゆる予言詩の中でも異質な具体性を帯びていた。詩の中に現れる「恐怖の大王」や「アンゴルモアの大王」という謎めいた単語は、人々の脳裏に核戦争、巨大彗星の衝突、あるいは未知のウイルスによる人類崩壊を容易にイメージさせた。
本来、欧米においてノストラダムスの予言はキリスト教的な黙示録思想の文脈で語られる一派に過ぎなかった。しかし日本においては、1973年に刊行された五島勉氏の著作『ノストラダムスの大予言』を決定的な起爆剤として、爆発的な社会現象へ変貌を遂げた。高度経済成長の陰りで社会に閉塞感が漂い始めていた時期、この記事は日本人の潜在的な「終末願望」と見事に合致してしまったのだ。