抗菌薬と抗生物質の違いとは?風邪に効かない理由と耐性菌の真実

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今、国際社会が気候変動と並ぶ深刻な脅威として警鐘を鳴らし続けているのが「薬剤耐性(AMR:Antimicrobial Resistance)」問題です。薬を投与されても生き延びる術を獲得した細菌(耐性菌)が増加し、これまで助かっていたはずの感染症で命を落とすケースが世界中で多発しています。

英国の公的報告書(オニール・レポート)の試算によると、有効な対策を講じない場合、2050年には世界で年間1,000万人が耐性菌によって命を落とすと警告されています。日本国内でも2020年代半ば以降、AMR対策アクションプランに基づき、医療機関での不必要な抗菌薬処方を抑制する「適正使用」が徹底して推進されています。

この地球規模の危機に対して、患者である私たちが実践すべきルールは明確です。

① 症状が消えても「処方された分は最後まで飲み切る」
熱が下がったり痛みが消えたりしても、体内には弱った病原菌が生き残っています。ここで服薬をやめると、生き残った菌が薬への抵抗力を身につけ、耐性菌へと変異します。菌を全滅させるまで飲み切ることが最大の防御です。

② 他人にあげない・過去の余り薬を飲まない
「以前似たような症状の時にもらったから」と、引き出しに余っていた抗菌薬を自己判断で飲む行為は極めて危険です。菌種が違えば効かない上、中途半端な血中濃度になって耐性菌育成の温床となります。

③ 医師に「念のため抗生物質を」と要求しない
医学的に細菌感染の根拠がない風邪に対して抗菌薬を求めることは、自らの腸内環境を荒らし、耐性菌のリスクを無駄に抱え込むだけの行為だと認識する必要があります。

山田 真由

山田 真由

自動車・モビリティライター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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