車椅子の名称と各部パーツの役割|介助事故を防ぐ選び方と基本構造
車椅子の名称と各部パーツの役割|介助事故を防ぐ選び方と基本構造の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。
車椅子の名称と各部パーツの役割|介助事故を防ぐ選び方と基本構造の全体像を分かりやすくまとめてご紹介します。
車椅子は大きく「自走用」「介助用」「リクライニング・ティルト式」「電動式」の4つに分類されます。それぞれの特徴とスペック、導入コストを比較した一覧表が以下となります。
車椅子の種類構造的特徴・主要パーツ一般的な基準・相場(購入/レンタル)編集部の見解・適応評価自走用車椅子後輪が22〜24インチと大型。ハンドリム付き。重量約12〜15kg。購入:3万〜8万円前後
介護保険レンタル:月額300円〜700円程度(1割負担)上肢機能が維持されており、自分の意思で移動空間を広げたい活動的な利用者に最適。介助用車椅子後輪が14〜16インチと小型。ハンドリムなし。介助ブレーキ標準装備。重量約9〜12kg。購入:2.5万〜6万円前後
介護保険レンタル:月額250円〜600円程度(1割負担)小回りが利き自動車トランクへの積み込みが容易。自力駆動が困難なケースの短距離移動向け。リクライニング・ティルト式背もたれの角度調整機構、ヘッドサポート、座面チルト機構。重量約20〜30kg。購入:10万〜25万円前後
介護保険レンタル:月額800円〜2,000円程度(1割負担)自力で座位を保持できない人向け。体圧分散による褥瘡(床ずれ)防止に絶大な効果を発揮。電動車椅子モーター、駆動用バッテリー、ジョイスティックコントローラー搭載。重量約30〜100kg。購入:20万〜60万円超
介護保険レンタル:月額1,500円〜3,500円程度(1割負担)長距離の屋外自立移動を可能にする。近年は軽量折りたたみ型やスマートセンシング型が急伸。
表から明らかなように、自走用車椅子の特徴は車輪の大きさに集約されます。自力走行を主眼に置くため、後輪が22インチ以上あり、利用者が手を伸ばした位置に自然とハンドリムが配置されています。これに対して介助用車椅子の違いは、利用者が自走することを前提としないため、後輪を16インチ以下まで小型化して軽量・コンパクト化を図っている点です。
さらに長時間の着座が必要な重度介護者の場合には、背もたれのみが倒れるリクライニング式車椅子や、座面と背もたれの角度を保ったまま全体が後方に傾く「ティルト式車椅子」が選ばれます。背もたれだけを倒すと体が前方へ滑り落ちる「剪断力(せんだんりょく)」が発生し、皮膚を傷つける原因となるため、現在はティルト&リクライニングの複合型が臨床現場で高く評価されています。
加えて、移動範囲を劇的に広げる電動車椅子の種類には、一般的な簡易電動型(手動車椅子にモーターユニットを取り付けたもの)、標準電動型(ジョイスティック操作の堅牢なモデル)、そして高齢者の街乗りで普及しているハンドル形電動車椅子(シニアカー)が存在します。生活環境や住環境の道路幅、本人の認知機能に応じた慎重なマッチングが求められます。