麻原彰晃「浮くやつ」の正体とは?空中浮遊写真のトリックと信じた心理を解剖

麻原彰晃「浮くやつ」の正体とは?空中浮遊写真のトリックと信じた心理を解剖の詳細について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。

現代の視点から見れば「ただおじさんが畳の上で跳ねているだけ」と一瞬で見抜ける写真に、なぜ当時の東京大学や京都大学をはじめとする名門大学出身者を含む若者たちが魅了され、全財産を寄付して出家するに至ったのか。そこには複合的な心理操作の罠が張り巡らされていた。

第一に、「写真=客観的事実」という素朴な信頼があった。1985年当時はデジタルカメラもPhotoshopも一般家庭には普及しておらず、一般読者にとって「紙面に印刷された写真」は極めて強固な真実の証拠と受け止められていた。

第二に、入信後に体験させられる「過酷な身体操作と変性意識状態」である。教団の修行道場では、極度の睡眠不足、粗食、長時間の瞑想、そして限界まで息を止めさせるクンバカ呼吸法が強制された。過呼吸や急激な低酸素状態に陥ると、脳内麻痺と強い多幸感(ランナーズハイに似たエンドルフィン分泌)、身体がふわふわと軽くなる感覚(体外離脱感や浮遊感)が生じる。この生理学的錯覚を経験した信者は、「麻原先生が説く空中浮遊は本当だ。自分も浮きかけている」と身体レベルで思い込まされた。

第三に、社会心理学でいう「認知的不協和の解消」とサンクコスト効果である。家族を捨て、学業や仕事を投げ打ち、数百万〜数千万円の布施を納めて出家した信者にとって、「麻原の浮遊はただのジャンプだった」と認めることは、自分自身の人生全否定を意味する。たとえ目の前で麻原がバウンドしている音(ドスンという着地音)を聞いたとしても、「あれは浮遊の初期段階であり、最終段階になれば完全に空中静止する」と脳内で事実を歪曲して信じ続けた。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。

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