ポケモン伝説の「コイル事件」真相と結末|なぜネット民は熱狂したか
ポケモン伝説の「コイル事件」真相と結末|なぜネット民は熱狂したかの注目ポイントを分かりやすくまとめてご紹介します。
当時の2ちゃんねるVIP板のログや、実際に投票ツールを開発・稼働させていた参加者の手記を辿ると、そこには単なる組織票の枠組みを超えた、2000年代後半特有のネットカルチャーの熱量が記録されています。
「コイルに投票しようぜ」と題されたスレッドは短時間で何十本も消費され、エンジニア志向のVIPPERたちがリアルタイムで投票スクリプトのコードを書き換え、Yahoo!側の防御策といたちごっこの攻防を繰り広げました。「F5アタックでは鯖が落ちて子どもたちに迷惑がかかるから、間隔を空けてPOSTリクエストを送るスクリプトを使え」といった奇妙な自治ルールが叫ばれるなど、無法地帯でありながら奇妙な規律が保たれていた点も特徴的です。
当時の参加者のひとりは、後年の回顧録で次のように語っています。
「自分たちが開発した数行のコードが、巨大ポータルのランキングをリアルタイムで塗り替えていく全能感があった。誰かを傷つけたいわけではなく、ただ『絶対にあり得ない光景』を公式の画面に現出させたかった。あの熱狂は、SNSがアルゴリズムで最適化される前の、無邪気で危うい祝祭空間だった」
一方で、Yahoo!知恵袋には「コイルが1位になりそうで泣いています。どうすればピカチュウを助けられますか」という小学生からの切実な投稿が寄せられ、それを見た一部のネットユーザーが良心の呵責からピカチュウ側へ寝返るなど、画面の向こうにいる人間同士の感情が激しく交錯していました。