ヒエログリフとは?読み方の仕組み・解読の真相と対応表を徹底解説
ヒエログリフとは?読み方の仕組み・解読の真相と対応表を徹底解説とは一体何なのか? 専門的な分析を整理してお届けします。
4世紀末に古代エジプトの多神教信仰が禁止されて以降、ヒエログリフの知識は完全に途絶え、中世から近世にかけては「哲学的な象徴の絵」として誤読され続けていました。この暗黒期に決定的な転機をもたらしたのが、1799年にナポレオンのエジプト遠征軍がナイル川河口のロゼッタ村で発見した漆黒の石碑「ロゼッタ・ストーン」です。
この石碑には、紀元前196年にプトレマイオス5世が発布した同一の勅令が、上から「ヒエログリフ」「デモティック」「古代ギリシャ語」の3つの文字で刻まれていました。ギリシャ語が読める学者たちは、誰もが解読は時間の問題だと確信しましたが、実際に謎を解き明かすまでには20年以上もの歳月を要することになります。
ブレイクスルーを成し遂げたのは、10代で十数言語をマスターしたフランスの言語学者ジャン=フランソワ・シャンポリオンでした。彼は従来の「ヒエログリフは純粋な表意文字である」という固定観念を捨て去り、以下の画期的なアプローチを敢行します。
- 文字数の綿密な比較:失われた碑文のギリシャ語が486語だったのに対し、ヒエログリフは1419個もの文字が存在していた。単語数よりも文字数が圧倒的に多いことから、1文字が1つの概念ではなく「音」を表す文字が含まれていると確信。
- 外国出身の王名に着目:プトレマイオス朝の王たちはギリシャ系であったため、その名前(プトレマイオスやクレオパトラ)は表音文字でアルファベット式に綴られているはずだと推論。
- カルトゥーシュの照合:ロゼッタ・ストーンの「プトレマイオス(Ptolemaios)」と、フィラエ島で発見されたオベリスクの「クレオパトラ(Cleopatra)」のカルトゥーシュを比較。共通する「P」「T」「O」「L」の記号を次々に特定。
1822年9月、アブ・シンベル神殿から届いた写本を分析していたシャンポリオンは、太陽の神「ラー(Ra)」の絵と子音記号の組み合わせから、古代エジプト生粋のファラオ名「ラメセス(Ramesses)」を読み解くことに成功します。王名以外の古代語テキストも表音と表意の混合文字で書かれていることを証明した瞬間でした。彼は興奮のあまり兄のオフィスに駆け込み、「見つけたぞ!(Je tiens mon affaire!)」と叫んでその場に卒倒したと伝えられています。