トレンデレンブルグ位はなぜ非推奨?ショック体位の誤解と最新看護

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長所がある反面、不適切な状況下での体位設定は患者を急激な生体危機に晒します。臨床現場においてトレンデレンブルグ位 禁忌とされる代表的な病態が、脳神経系および呼吸循環系の重篤な疾患群です。

真っ先に回避すべきは頭蓋内圧亢進 禁忌の原則です。頭部下降位では内頸静脈の灌流圧が急上昇し、脳からの静脈血流出が強く障害されます。正常な頭蓋内圧(ICP:10〜15mmHg)が即座に跳ね上がり、脳浮腫を増悪させ、脳ヘルニアを誘発する恐れがあります。脳出血、くも膜下出血、重症頭部外傷の急性期患者にこの体位をとらせることは絶対禁忌です。同様の機序で眼圧も急上昇するため、重度の緑内障を抱える患者では視神経への不可逆的障害のリスクが高まります。

さらに見過ごせないのが誤嚥リスクです。頭部が胃や食道より低い位置に置かれるため、下部食道括約筋(LES)の圧迫抵抗を超えて胃内容物が咽頭部へと逆流しやすくなります。意識レベルが低下している急変患者や全身麻酔導入前の患者において、酸性の胃液が気道内へ流れ込めば、重篤なメンデルソン症候群(化学性肺炎)や気道閉塞を招きます。また、虚血性心疾患や鬱血性心不全の既往がある患者では、一時的な中心血液量増加による前負荷増大に心筋が耐え切れず、急性心不全や肺水腫を惹起する要因にもなります。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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