法隆寺・玉虫厨子「捨身飼虎図」なぜ王子は命を捧げたのか?謎と技法
法隆寺・玉虫厨子「捨身飼虎図」なぜ王子は命を捧げたのか?謎と技法とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。
玉虫厨子の絵画は、画材や技法の面でも東アジア美術史上で極めて貴重な価値を持っています。
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絵のベースには黒漆が塗られており、その上に朱、黄、緑などの顔料を植物油(エゴマ油や桐油など)と鉛化合物(密陀僧)で練った「密陀絵(みつだえ)」および漆絵の技法で描かれています。油彩画に近い艶やかな光沢としなやかな描線は、千数百年の歳月を経た現在でも力強い存在感を放っています。
また、背後に描かれた竹林や波打つような怪石(奇岩)の描写には、中国の六朝(りくちょう)時代や朝鮮半島の高句麗・百済の美術様式からの強い影響が見られます。大陸から伝わった先進的なアート技法と仏教思想を受け入れ、見事に自国の美意識へと昇華させた飛鳥文化の粋がここに凝縮されています。