鉄筋コンクリートの寿命を握る「かぶり厚さ」の基準と現場の真実

鉄筋コンクリートの寿命を握る「かぶり厚さ」の基準と現場の真実の見逃せないポイントを徹底的にカバーしました。

住宅購入者や施主の間では、かぶり厚さに関して幾つかの重大な誤解が存在します。ネット上の情報や営業担当者の説明を鵜呑みにする前に、以下の2つの盲点を正しく認識しておく必要があります。

誤解1:「仕上げ材(モルタルやタイル)の厚みもかぶり厚さに含めてよい?」

建築基準法施工令第79条第2項の規定により、仕上げモルタルや塗膜防水などの厚みは、原則として「かぶり厚さ」に算入することが認められていません。仕上げ材は経年劣化で浮きや剥離を起こすリスクがあるため、あくまで「コンクリート自体の実厚み」で法定基準を満たす必要があります。ただし、タイル張り等で耐久上有効な措置が講じられていると特定行政庁が認めた特殊な例外を除き、構造体のコンクリート単体で数値をクリアしているかを確認することが重要です。

誤解2:「かぶり厚さは厚ければ厚いほど建物が長持ちする?」

「薄いのがダメなら、とにかく厚く打設すれば良い」という考え方も工学的には間違いです。かぶり厚さを過大にしすぎると、コンクリート表面の無筋部分が広くなり、乾燥収縮によるひび割れ(クラック)が外装表面に発生しやすくなります。表面クラックから雨水が浸入すれば、結果的に中性化を早めてしまうため、「許容誤差の範囲内(設計値+10〜20mm程度)で均一に確保すること」が真の高品質施工です。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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