S&P日本国債格付けの現在地と真相|格下げリスクと財政悪化の盲点

S&P日本国債格付けの現在地と真相|格下げリスクと財政悪化の盲点にまつわる役立つ知識を分かりやすく発信ます。

Q1:S&Pの日本国債格付けがさらに下がった場合、私たちの生活にはどんな影響が出ますか?
A1:仮に「A+」から「A」や「A-」に格下げされた場合、直接的なデフォルトは起きなくとも、日本の信用力低下を嫌気した「円売り(円安)」と「長期金利の上昇」が誘発されます。これにより、輸入品価格やエネルギー価格の再高騰、住宅ローン金利の引き上げ、企業の設備投資抑制による賃金停滞など、国民生活のコスト増として跳ね返ってきます。

Q2:ムーディーズやフィッチとS&Pで、格付けの基準や見解に違いはあるのですか?
A2:大枠の評価は「シングルA相当」で共通していますが、重点を置く指標に若干の差異があります。S&Pは「対外純資産や経常収支といった対外ポジションの強さ」を重視して底堅く評価する傾向がある一方、フィッチは「GDP比の政府債務残高の大きさ」をより厳格に評価する傾向があります。ムーディーズは経済規模や制度の安定性を重視しつつ、潜在成長率の鈍化を強く警戒しています。

Q3:なぜ日本国債の格下げニュースが出ても、円や株が暴落しないことがあるのですか?
A3:格付け変更が事前に市場で織り込まれているケースが多いためです。格付け機関は格下げを行う前に「アウトルック(見通し)をネガティブ(弱含み)にする」「クレジット・ウォッチ(見直し指定)に指定する」といった事前警告を発します。市場関係者はその段階でリスクを価格に反映させているため、正式発表時には材料出尽くしとなり、無風で通過することが珍しくありません。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest